インドネシア経済

インドネシア経済

現在の著しいインドネシアに熱い視線を注いでいる日本企業は多い。インドネシア経済が注目されている点は大きく2つある。

ひとつは、人口大国であること。約2億3800万人（2010年インドネシア政府推計）で中国、インド、米国に次ぐ世界第4位の人口を有し、しかも人口構造がきれいなピラミッド型になっており、若年世代の層が厚い。今後10年間で約2500万人の人口増が見込まれている。生産人口は63％に達する。一方で失業率も高いことから働く人々の労働意欲は高いと言える。また近年では、農村部から首都や地方都市への人口流入が顕著である。このような都市化は高度成長期の日本と同様の現象で、一次産業から二次産業へのスムーズな工業化を後押しするとともに、所得の増加が期待される。

インドネシアに注目する第2の理由が、その豊富な天然資源である。日本の約5倍の国土には、内需拡大をもたらす豊富な人的資源に加えて、石油やガスといったエネルギー資源や動植物性油脂、天然ゴムといった豊富な天然資源に恵まれている。

いまや中国、インドに続くアジアの経済成長国といえばインドネシアである。1998年には大きな金融危機があったが、その後も小さな危機を経て、現在も世界的な金融危機に直面しながら、Ｖ字回復を果たし、2009年には経済成長率4.4％を達成している。

その後順調に成長率は拡大、2010年も堅調な成長を維持し、通年で6.1％の成長を実現した。2011年1〜3月期の実質GDP成長率は、前年同期比6.5%となり、2010年10〜12期の6.9％から小幅に伸びが鈍化したものの、個人消費は増勢、固定資産投資も順調に拡大している。

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