インドネシアの女性

インドネシアの女性

インドネシアでは働く女性は多い。高学歴でキャリアを積んでいる女性が増加してきている。例えばある州の自治体では、局長は男性だが、次長は女性、その下に続く役職にも女性が多い。

また、インドネシア人は非常に自己主張が強く、女性も男性と同様に積極的である。しかし、女性はそれのみならず、きちんと仕事をこなし、また頭が良い。加えて「判断力がある」という評判がある。

一方、インドネシアの農村の女性は、海外でメイド等として就労する人が多い。2007年のデータによると、インドネシアより国外で就労する男性が15万人であるのに対し、女性は54万人に上る。就労先を見るとアジア、中東等が多い。

インドネシア人の家政婦で現在サウジアラビアに滞在している人数は、約25万人（正式な労働就労登録をしている労働者のみの数)）となっている。ところがサウジアラビアでは、幾千ものインドネシア人女性が、使用者からの暴行を受けたり、賃金が支払われないといった色々なトラブルを抱えており、インドネシア大使館に相談に訪れるという。このようなインドネシア人女性の大多数は言語が不自由、つまり話せるのはインドネシア語のみで英語もアラビア語も話すことができないためコミュニケーションを取ることができず、またインドネシア国外へ出るのが初めてで、しかも農村出身のために、都市での近代的な生活に不慣れである。

国外で家政婦として滞在するインドネシア人女性の就労のシステムは、チャロ（calo）と呼ばれるリクルート専門の人物が、インドネシア国内の村落でリクルートを行う。そのチャロを通して村落の女性が都市に在住するスポンサーに紹介される。スポンサーが大都市にある斡旋業者に何人かをまとめて送りこむ。このような前時代的なシステムの人集めが現在も行われており、悪徳業者に搾取されながらも海外就労する以外に方法がないインドネシアの農村の女性は多い。

しかしながらインドネシア国内で雇用が急増している現在の状況から、いずれこのようなインドネシア人女性の海外就労は減少に向かうであろう。

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